堅調な需要と積極的な拡大 スクムビットに新たなレジデンス開設

シンガポールのサービスアパート運営大手のアスコットはアジアから中東、ヨーロッパまで多くの国に施設を保有し、タイでも21カ所のレジデンスを運営している。そしてこの度、バンコク都心部のスクムビット・ソイ24に新たなサービスアパート「The Park at EM District(ザ・パーク・アットEMディストリクト)」をオープンさせた。今回、アスコットグループでタイとラオスを担当するブライアン・タン、Country General Manager(CGM)にタイでのアスコットの事業について話を聞いた。

インドネシアのホテル運営権取得 世界各地で600以上の施設保有

アスコットはタイで20年余りの実績を有している。現在、バンコクで14カ所、チョンブリ県のシーラーチャーとパタヤで7カ所、合わせて21カ所のサービスアパートを運営しており、開発中の物件を含めればユニット数は4,700を超える。タンGMは「タイではアスコット、サマセット、シタディーン、さらにLyf(ライフ)と呼ばれるブランドで事業を行っています。LyfというのはLive your freedom(リブ・ユア・フリーダム)の頭文字です。ミレニアル世代が中心となって運営し、発想豊かなゲスト同士を結び付けるというコンセプトのもと、部屋は小さめにして、共用スペースやスタッフを充実する方針を実現しています」と話す。

アスコットは昨年、インドネシアのホテル大手タウジアのホテル運営権を取得した。タウジアは6つのホテルブランドを持ち、インドネシア、ベトナム、マレーシアで120件の施設を所有している。タンCGMは「このタウジアのブランドをタイにも導入して安価なブティックホテルから5つ星のホテルまで展開しようと思います。当社はすでに都市でもリゾート地でも、法人分野の顧客に対しても、異なる予算、立地で、それぞれ満足していただける多くの施設とサービスを揃えています」と自信を見せる。

アスコットはシンガポールに本社を置き、営業中のユニット数は58,000、開発中に至っては43,000ユニットに上り、計670件の施設に101,000ユニットを有している。本社機能を中心とする国際的な組織網が出来上がっており、IT、販売・マーケティング、金融・調達など優れたサービスをタイ国内のすべての施設で提供している。同社に物件として委託すれば自前の運営チームは不要で、よりよい見返りを得ることができる。同時にまた厳格な国際水準を守る同社のブランド基準に基づいて運営されることになる。

タイ市場についてタンGMはポジティブな展望を抱いている。観光業が堅固で安定しており、短期滞在の観光客が常に流れ込む。また製造業をはじめ、保険、金融などのコーポレート企業など各方面で多様な産業が成長している。「長期滞在の顧客に関しても潜在性の高い市場です。昨年は好業績でした。今年はもっと良いでしょう」。

充実設備のThe Park at EM District スクムビット・ソイ24に立地

この度オープンしたザ・パーク・アットEMディストリクトに関しては、新たな都市生活のパラダイムを提供するとしている。スクムビット界隈の文化的なビジネスエリアに立地、世界水準の完璧なサービスと家具・調度品完備の便利さ、飽きのこない環境に囲まれた満足度の高い暮らし、優秀なスタッフ、多機能の設備が揃っているという。

ザ・パーク・アットEMディストリクトのポイントは立地に加え、部屋、共用設備、サービス。住居ユニットのハイライトは2ベッドルームプレミアで、2ベッドルームが最大の間取り。2つの浴室付き。リビング、ダイニングが別室設計で、合計58平方メートル。各部屋には個人用WiFiルーターがあり速度は30Mbpsの高速。スマートテレビもあり、日本の7チャンネルを含む40チャンネルが見ることができる。日本製の高品質なトイレ、フル装備のキッチン、洗濯機、乾燥器、世界レベルのフィットネス施設、40メートルのスイミングプール、キッズルームを備え、さらに9:00~21:00の時間帯は3つの地点(エンポリアム、ビッグCラーマ4店、Kビレッジ)との間にシャトルバンのサービスがある。

「これらの利点を顧客の方には満喫してほしいと思います。当社はバンコクでさらに多くの施設、物件の運営に向けて動いており、チョンブリでもタイ政府の東部経済回廊(EEC)の動きに沿って拡大を進めています。もちろん、島しょ部を含めて他の地方にも関心を注いでいます。タイでは当社にとってはさらなる機会の拡大、顧客にとってはさらなる選択肢の多様化が進みつつあります」。

今年はタイ経済の成長率が4~5%と予測されている。高成長ではないにせよ堅実な成長が見込まれている。タンCGM曰く、タイにおけるアスコットへの信頼は厚く、数字にも表われているという。「当社を軸として不動産収益は関連会社にも及んでおり、様々な会社が当社と一緒に仕事をしたいと望んでいます。当社の施設に滞在する顧客は質の高い暮らしを得ています。20年近いベテラン従業員のサービスが受けられますからね。リピーター顧客もまた開業以来常に増えています。当社は顧客に対して何よりも印象に強く残る良い滞在経験を得てもらうように心がけています。また投資家には安定した見返りをもたらしています」。

これらに加えて、新たなホテル・ブランド「タウジア」の導入と市場のニーズに合った快適なサービスの提供。タイ経済におけるホテル産業は重みを増しており、将来の可能性に満ちている。またLyfブランドを重視して、経済の動きと連動して適地に展開していく構えだ。「顧客の文化を理解するために従業員の多言語教育を進めています。語学に堪能な従業員はいくらでも欲しいですね。たとえわずかでも語学が堪能な従業員がいれば、自分たちを理解してくれるという顧客からの信用が高まり、タイの株が上がります。非常に重要なことです」。

会社情報

会社名 The Ascott Limited.
住所 ザ・パーク・アットEMディストリクト No 70 Sukhumvit 24, Khlong Tan, Khlong Toey, Bangkok 10110
お問い合わせ先 E-mail:enquiry.thailand@the-ascott.com Tel:02-098-8000  https://www.somerset.com/
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