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トヨタがタイでHV用バッテリーのリサイクル開始

ハイブリッド(HV)車のタイ投入10周年を迎え、トヨタ・モーター(タイランド)ではこの程、HV用バッテリーのリサイクル事業をスタートさせた。同様の事業を日本以外で行うのは初という。

主な作業はチャチュンサオ県のTTKロジスティクス(タイランド)内で行う。まず、ユーザーから回収したバッテリーを分解。その中のモジュールを、トヨタの持つ特許技術を用いた診断によって、劣化の状態に応じた3種類に分類する。通常、一つのバッテリーには複数のモジュールが搭載されているが、外気の温度などによってモジュールごとの劣化の進み具合は異なってくるためだ。従来はこの診断に数時間かかっていたが、新手法によって数分まで短縮できたという。

最も状態の良いモジュールはバッテリーとしてリビルト(Rebuild=再組立)され、通常の3分の1程度の価格でユーザーに提供される。中程度のモジュールは、蓄電池としてコンドミニアムや工場などでリユース(Reuse)する。最も劣化の進んだモジュールは熱処理された後、日本などでニッケルやコバルトといったレアメタルを取り出し、バッテリー向けにリサイクル(Recycle=再利用)される。熱処理のための炉も今回、新たにタイに設けた。

トヨタは2009年にHVの乗用車「カムリ」をタイに投入して以来、これまでに7万8千台以上を販売。今年の5月には、ゲートウェイ工場で東南アジア初となるHV用バッテリーの生産を開始した。

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